巷 「ソロキャンプ」なる一人キャンプが流行りのようだ。「キャンプ場に出向いてテント張って一人で飯を食う。」そんなスタイルらしい。昔の登山で云うところの「単独行」。猟でいえば「独りころばし」の野営場ライトバージョンと云ったところか?
用品もその筋が爆売れらしい。コールマン、プリムス、トランギアなんか、昭和世代から見ると当時舶来品だったり高級品だったりの部類が今や専門店でもお手頃価格でラインナップされていたりする。隔世の感がある。
画像は昭和の日本が誇る歴史的クッカーだ。
・おなじみの飯盒だが日本国政府発注の1960年代製「官品飯盒」だ。桜印にQマーク、今の民生品に比べアルミが厚く50g位重い。真正made in Japanで頑丈な造りとなっている。吊柄のロック機構は開発者に勲章をあげたい。
・ストームクッカーは当時登山用品界で一世を風靡したブランド「PRIMA BERGAN」三共スポーツ㈱の国産品だ。アルスト仕様でアルミ素材ながらシャンパンゴールド色が奢られていて高級感を醸し出している。お値段も相当な覚悟が求められるものだった・・・。
両品ともめっちゃくちゃ旧いけど、なんか時代が一周回ってもしかするとオシャレかもしれない。
昭和のオッサンに告ぐ!
屋根裏を漁ってみよう。猟を始めたころの品々が脚光を浴びるかもしれない。そして単独猟は「ソロキャンプ」と言い換えよう。モダンなナウいヤングのポップな世界が広がるかも~。
「メインテナンス」簡単なことから始めよう。
エンジンをおろしたりトランスミッションを下ろしたりではない。
なんてことはない「視界確保」に「各部注油」と「錆び取り」だ。
「視界確保」は台所洗剤で窓磨きだ。オートバックスで専用の油膜取りとか売ってるのでそれでもいいが自分は食器洗剤の「JOY」だ。磨いた後、十分すすいで乾燥。そのあとはフロントを除いてガラコの撥水剤を塗布している(ドアミラーも忘れずに)。フロントに使わないのは夜間の一瞬の乱反射が気になるからだ。とにかく「視界」は重要な性能の一部だ。
「各部注油」はクレのCRC5-56で稼働部へ。グリスはタイロッドやペラシャフのグリスニップルへグリスガンで注油。二硫化モリブデン配合グリスならウインチ周辺やワイヤーでも使える。
「錆び取り」は車が33年経っているので結構な作業量だが、魔法の薬剤で大助かりしている。「サビキラーPRO」という商品名でBAN-ZIというメーカーだ。赤錆から黒錆への転換剤で下処理に手がかからず(水と1:1希釈で下塗りは要)出来上がりはもはや鉄板の印象だ。まるで魔法だ。お試しあれ。
旧い車に手をかけていると不具合に気づくようになる。早めに手が打てるし深刻な状況が避けられる。そうこうしているうちに目が利くようになり手が動き、サンデーメカニックとへと成長する。(ただ、今の車は専用アナライザーがないと手が出ないな。息子のXVのボンネット開けたら手を入れる余地もスペースもどこにもなかった・・。)
林道、廃道、作業道は沢筋に有って、奥に行くに従い何本もの沢を超える。
それも源流とか源頭とかの趣で、真よさげな渓相だったりする。
テンカラ、ルアー、フライに餌釣り。いろんなスタイルがあると思うがとっつきやすいのは餌釣りとルアーだ。いずれもホームセンターでフルセットがお手頃価格で求めやすい。振出しタイプだと仕舞寸で30㎝とか40㎝だ。全く邪魔にならない。
ルアーだって一番やっすいのは色々100個で専用ケース入り\2,000くらいからある。
餌釣りなら現場でぴんちょろかミミズのチョンがけでいい。一匹釣れたらそのあとは目玉を餌にずうっと使えるし餌としては効果覿面だ。
酒は絶対あった方がいい。やっすい紙パックでいい。焚火で焼き枯らした岩魚に山女で「骨酒」だ。塩焼きをハフハフいいながらで頬張って、熱々燗の骨酒で流し込む! 至高の瞬間だ。
飯なんかも飯盒で炊いてみよう。炊きあがりの飯に焼き枯らした小ぶりの魚を4~5本、尾から差し込んで15分蒸らす。頭を掴んで箸で身を挟み引っこ抜けば頭、中骨、尾がきれいに抜ける。身を飯に混ぜ込んでガッツク。さかなの焦げと塩加減、飯の焦げが最高の調味料だ!
街場でマスクして肩を落としてるより、山で飲んでる方が絶対いいと思う。お試しあれ。
(ワクチンは生産年齢人口の家庭持ちが最優先だ。ジジイはオッサンの俺を含めて最後の最後の余ったやつでいい!バーサンは別だ。金持ってるからな、優良消費人口だ。大事にしよう。)
山仲間から差入れが来た。
昨日採った増毛産アイヌネギの醤油漬けだ。天然モンで味も香りも天下一品だ。
採ったその日の下山時に直近のコンビニで「めんみ」を買ってその場で漬け込んだ「生アイヌネギの醤油漬け」。うまくない訳が無い。絶品!
仲間は「今年はやっぱり春が早くて里はちょっと育った感じだが、標高があればまだまだ大丈夫。
登ればこれから旬の群生地もある。」と云ってた。
キムチを添えて粕取り焼酎のロックでじっくりといただいた。堪えられないうまさだ。
春は良い! タランボ、シドケ、アイヌネギ。こごみ、わらび、フキノトウ。
街場にも桜だ。大トリの八重桜が満開だ。葉桜となるころに初夏となる。
うまい山菜を食し、釣りでもやってる間にすぐ解禁だ。
…近頃、時のすぎるのがスッゲー早い。ご同輩はどう?
今年度の業務がスタートしている。カラスやハト、キツネに鹿が対象だ。
集まった従事者も散弾にスラッグ、ライフルと多彩だ。
・・いい距離で大きな鹿が2頭出た。開豁地で200m位だろうかライフルの距離だ。
すかさず事業責任者から一声が飛んだ「バックストップ不十分。発砲中止!」
まこと適宜・適切・明瞭な指示だった。
事業責任者はライフル射撃の世界で実績も経験も特筆すべきベテランで、この日持参したライフルも射撃用のヘビーバレルのM700。自重6㎏オーバーの可変ストック付きでスコープも4‐16。200mどころがその倍でも絶対外さない距離だ。その彼をして発砲中止だ。「絶対に、完全な、安全狩猟の徹底。」見事な判断だった。
自分はというと、バックストップを確保するために高度を取って撃ち下ろしの射界を得ようと丘を回り込んで上がってみた。スコープの中に2頭が重なって願ってもない位置取りになった。だけどやっぱり完全なバックストップは取れなかった・・・残念。
実は、頭の中で都合のいいささやきがあった・・・。「2頭重なっている。1頭は正面。2頭目は重なって横向き。ネックショットで1頭目を貫通しても2頭目の肩口で止まる。その向こうには大木が2本。バックストップとして期待できる。大丈夫!」な~んてささやきだった。
もう一つささやきがあった。「1頭目のネックで跳弾になるとは考えないのか?自分に都合のいい弾道しか見えてないだろう。」
…後者のささやきを採用した。弾を抜いてカートに戻った・・。
改めて強く思った。「OODA」に基づく「自制」。鉄砲撃ちに絶対に求められる資質だ。これからも自らに徹底していきたい。
(だけど良い型の雌だったな~。実に惜しい!‥女々しい心の叫び・・。)
GWだ。ことしも「お出かけ」が制限だし天気予報も雨ときた。
「おとなしくしているしかないんだ。」と思った・・が、考えるにコロナだろうが雨降りだろうが、もともと出かけるところがないんだと気づいた。大ショック!
子供たちは皆成人し独立。カミさんはお友達とスポーツにスイーツ。昭和のオッサンだけが一人取り残されて実は孤独だった・・・。
晴れていればバイクかお気に入りの旧車で遠出もあったかもしれないが、それでもやっぱりおひとり様にかわりないか・・。
コロナで差し迫る老後のマズイ事に気づかされた。なまらヤバいんでない!?
で、生来のポジティブさで気づいた。「そうだ料理しよっと。」切り替えが早いのが自分のいいところと思っている。孤独を解消するには頭を使い身体を動かすことが一番だ。
冷凍庫から鹿肉を出す。解凍して下味をつける。包丁で粗みじん。長芋と玉ねぎを叩きこんで荒ミンチ。小麦粉つけて揚げ焼きのメンチカツだ!
だけど完成するとまた余計なことに気づいた。一緒に喰う相手がいない?
やっぱり孤独だった・・・か。
いやいや、いい友達がいた。親友の竹鶴政孝だ。寡黙でだまって愚痴を聞いてくれるいい奴だ。
GWは決まったな。酒屋へ出向いて親友探しと鹿肉料理だ。 山崎君とか泰蔵さん。トリスおじさんにダニエル君とか呼んでみたい。(「百年の孤独」というスゴイ名前の酒がある。いい酒だが今は避けたい・・。)
令和2年度の猟期も終わった。半年後のオープンシーズンまでしばらくの間街場での仕事となる。
とは言っても、SNSだ、WEBだ、ZOOMにREMOTEの仕事だ。
昨年の今頃は考えもしなかった仕事の在り様にたった一年でこれほど変わるとは思いもよらなかった。そして昭和のオッサンも必要に迫られたとはいえ対応できたのには驚いている。
考えた・・・もしかすると今の時代すべてVRでほとんど事が賄えるんじゃねー!?
NET上で完結できないことが無さそうだ・・・。
猟もプレステのモニター見ながらモンハンの鹿、猪バージョンなんかで課金方式にすれば点数で肉が届くとかできそうだし、釣りや山菜取りだってできる。(新しいゲームシステム開発するか?)
・・・実にいや~な時代になりつつあるな。
REMOTE飲み会もフツーになったようだ。将来的にススキノのオネーチャンもREMOTEになるかもしれない・・・REMOTE同伴とかになってVR、おしぼりや水割りはウーバーイーツだ。
…そんなことになったら、どう~しよう~!
どこかの国のバイオテロで始まったつまんない世相が一般化しそうな雰囲気だ。
道の駅に立ち寄った。八百屋さんがあったので覗いてみるとアイヌネギがあった。まだ時期じゃないだろうと思ったら栽培物だった。いまや山菜もハウス栽培の時代なんだなあと気づかされた。キノコに始まり山わさび、ウド、そしてアイヌネギだ。安くはないけど生産者のそのご苦労と手間暇を考えたら頭が下がる。山菜の栽培は数年かかる。そして収量は多くない。
2パックを買い求め\580だった。まだ出始めで細く小さいが葉が開く前の絶妙な上物だ。帰宅してすぐに醤油漬けにした。洗って30秒ほど茹でて流水にさらし水気をきる。醤油に酒(みりん可)、今回は試しに軽く唐辛子を振ってみた。
自分が好きな食仕方は、市販のロースハムに玉ねぎ(生)のスライス、アイヌネギを乗せ酒のあてにする。ごま油をほんのちょっと垂らすといい。肉系と合わせると実にうまい。
黒パン(ライ麦90%以上)との相性も最高だ。ごま油の代わりにバターを塗ってチーズとハムに合わせてオープンサンドだ。
今期も終猟だ。次期猟期まではオープンサンドも薄切りの鹿肉たたきで合わせてみたい。
しばらくは街場で「酒の肴」の研究開発だな。
(アイヌネギ。天然モンは早いところで例年4月下旬からだが、今年は雪解けが早い。中旬位からいいかもしれない。やっぱ天然モンの味と香りは別格で圧倒的だ!苦労する価値がある。山の幸・里の幸を自覚できる生き方には労苦が伴うことを忘れないようにしたい。)
猟場で狐を見た。それで突然思い出した。日高での野営時の失敗談だ。
テン場設営が完了したり、避難小屋に入ったときは一日が終わった感じでホッとする。靴を脱ぎ、靴下を脱いだら自然と「ヤレ、ヤレ・・・。」だ。
サンダルに履き替え、飯の準備やら酒なんか出したりで疲れてはいるけどかなりなリラックスタイムだ。
ここで注意いただきたい!
「履物や荷をテント外や小屋外など目の届かない・手が届かない所に。置いてはならない。」
キツネと思うが・・・盗られたことがある。ブツはサンダルだったので助かったが、もし山中で靴がやられていたらと思うとゾッとする。かなり深刻な状態になったと想像する。
猟期は当然寒い。降雪の際は遭難となりうる。たとえちょっとの間でも要注意であり警戒するべきと考える。
それと装備にはダクトテープ1m。パラコード、タイラップ大を数本用意されたい。山中でブーツのソールがはがれたことが2度ある。経年劣化だ。タイラップとダクトテープで応急修理だ(写真中央)。針金も1m程度あるといい。自分は刃物のシースやポールに巻き付けて持参している。ウレタン系ミッドソールのシューズは廃棄しかないが、ガムシューは木ネジで補修が可能だ(写真右)。・・いいだけ使ったが、直してしまうあたりが貧乏性だな。いい言葉を見つけた・・「エコ!」ちょっとカッコイイ?
「歳をとると男性ホルモンの産生が弱まる。」とのことだ。これは由々しきことと思う。
猟野では獲物に向かう気合とガッツに影響が出るし、街場ではススキノに出向くモチベーションが下がる。これは当然、農林業被害拡大と街場の経済に大きな下げ圧力がかかることを示唆し、同時に道の財政に直結。鈴木道政が危うくなる。ただでさえ中国ウイルスのせいでエライことになっているのにこれ以上マイナス要因は避けたいところだ。
ラジオでは解決策にも言及されていた。♂ホルモン産生には「良質なたんぱく質」がいいらしい。そして山芋と玉ねぎ、にんにく、ネギ、ニラとの相性がよく効率的な摂取にGOODとのことだ。
ようするに鹿肉だ。
・「玉ねぎと一緒に焼き肉」:写真左
・「ガーリックステーキ」:写真中
・「玉ねぎたっぷり、山芋たっぷりのハンバーグか、たたきにネギだれ」となる。:写真右
ニラは、これもラジオの河村通夫が云ってたレシピだが「生ニラパー」なるものがある。生ニラを3~4㎝にざく切り、大さじ一杯の醤油+大さじ一杯のごま油で和えるだけ。めちゃ簡単で旨。
鹿猟+♂ホルモン産生は域内経済を回復基調に乗せ、道の一般会計にも貢献する。もちろん個人の健康にもいいし健康保険財政の健全化に資する。農林業への好影響は言わずもがなである。
素晴らしい活動である! ・・・森林管理局。も少し規制を緩和されたい。
ま、そんなんであと少しの猟期、ご同輩鹿猟頑張ろう!だ。