車を酷使している。「せざるを得ない。」の表現が適切かもしれない。
仕事で海外に持ち出し極悪路を行き、解禁中は猟野で酷道をひた走り。渡渉、藪漕ぎ、倒木突破は日常茶飯事だ。
古い四駆のおかげで何とか乗り続けられている。今どきの四駆は便利なのだろうけど耐久性と現地での整備性に疑問があって気分的にちょっと敬遠気味だ。
同じタイプを3台乗り継いでいる。乗継というよりはニコイチ(2台を1台に)三コイチ(3台を1台に)だ。中には40万km乗ったのもある。
壊れては直し、壊しては直しの連続だ。
先日、ステアリングスタビのブラケットが千切れた。ぶら下がり状態・・・
アフターマーケットの部品で、本体は耐久性があるがブラケットがちゃっちい。この製品の欠陥だ。今回で3回目だ。さすがにもう部品を頼むのがばからしくなった。
そこで、考えた。「そうだ!補強だ!溶接だ!」 で、例の定山渓の奥ダ!
脱着含めて僅かに1時間。本体より分厚い補強板が入った。塗装まで完璧。見るからに頑丈!多分車の寿命以上の耐久性と思う。(そして安価。部品代の半分~♪)
車を、どこでどんな使い方をするか完全に理解したうえでの整備だ。抜群の安心感だ。
こういう整備屋が少なくなった・・・。
二年目の今シーズン、順調に失敗を重ねております。これを糧に腕を上げたい所です。
~~~失敗談~~~
その1 肝心なものを・・・なんてこった。
この日は朝早く家を出発し猟場に入った。明け方の獲物をしとめる予定。
林道に車を停めて準備にかかる。
「あれ?あれ??ボルトが無~い!?」
普段ボルトを外して保管しているためか、うっかりしていた。
ボルトの無い銃は水鉄砲にもならず、ぶん殴る棒にしかならない。あきらめて帰る。
その2 バレバレのお見通し・・・背後を取られる。
以前、見通しの効く崖の上から覗き込むと、下の平地に鹿が遊んでいるのを見かけた。そこがその時期の溜まり場と考えて、がけの上で待ち伏せして鹿が集まってきた所を一網打尽しようと企んだ。
防寒着を着こみ崖の上で張り込むこと30分。ところが私の20m後ろで警戒声一発。牝ご一行が通過していった。藪ヤブで撃てず。
その3 接近し過ぎ・・・そして逆襲。
鹿を探しながら瘠せ尾根を進む。下斜面を時々覗きこむ。何度目かで眼下15mで笹を喰ってる牡牝ご一行様を視認。群れはたくさんで動いているので私の音が気にならない様子。大き目のメスに的を絞り狙う。スコープからはみ出すほどの鹿の顔。そしてまさかの失中。(射距離僅か15m。藪のせい??)。ここからが大変だった。近距離での大発砲音に鹿達が大混乱。四方八方に逃げまどい私に向かってくる鹿もあった。ギリギリで避けることができたが、やられていたら反対側の斜面に落っこちていただろう。あんな至近距離で向かってくる奴があるとは・・全く撃てなかった・・。
今期は調子よく5頭の猟果をあげられている。まだ目標の半分だ。これからも安全狩猟で猟期を楽しみたい。
写真左:指差しの平地にたまる獲物を狙っていたのだが
写真中:尾根の裏側の急斜面
写真右:肉の写真 まぁまぁ上手くさばけるようになってきたか??
~~~管理人~~~
投稿ありがとうー。肉のバラしいいしょ!肉屋で行けるよ!
平取で開催されたWSだ。地元の30代のハンターが中心になってエゾシカの有効活用とアイヌ文化発信を目的にしたものだった。どんな内容か気になって出向いてみた。
参加してみてビックリポンだ。起案・企画・運営ともに熟慮されたWSで、事前準備も抜かりなく素晴らしいものだった。
僅か人口5,300人の町で全国へ向けての発信力を持ち、事業を成功裏に収めた力は見事だ。ひとえに「人材力」との印象だ。
スタッフは奥さん、子供を巻き込んで組織化され、事業も「そこに有るもの」を利用した自己完結性の高いプログラムであり無理も無駄もなく、それでいてその土地ならではの魅力に満ちたものだった。
リーダーのモンちゃんは「平取に住む。そしてアイヌ民族の血をひく者。」としての矜持にあふれ、立ち居振る舞いは謙虚で、実直さと誠実さがいっぱいで実にかっこよかった。アイデンティティーが確立した男は姿がイイ! そして職業が『専業猟師』には驚いた。ハンターじゃない。猟師だ。なまらカッコいい。(奥さんがまたイイ。元気で明るく肚が決まった感じで正に猟師の妻!だ。)
運営スタッフも地元の若手にその家族。千葉県出身者あり青森出身者他有で実に北海道的なチーム編成だったかと思う。全員が30代であることにこれからに希望大だ。
アイヌ博物館にボーンナイフ制作、昼食は鹿汁。夕食はロッジで鹿BBQにモモ肉解体体験。新聞社もNHKも来ていた・・・。
おそらく参加者全員が楽しんだWSだったと思う。
ハンターの未来は明るい!
https://www.facebook.com/matagicamp/
今年もよい新年が迎えられた。やっぱり三段重はいい。正月気分が盛り上がる。
歳前にいつものBARに収めたシカ肉がおせち料理となって帰ってきた。我が家では「鹿の大いなる回帰」と言っている。年末31日に届けられた。
一の重
・モモ肉のロースト ミディアムウエルダン
・背ロースのロースト ミディアムウエルダン
・ハツ、内ヒレ、首肉の三種。サンバルソース仕立て
二の重
・シカ肉のアイリッシュシチュー 黒ビールベース。(贅沢にもギネスだ。)
三の重
・鍋用シカ肉つみれ(長ネギ、ショウガ、他薬味タップリ。)
どれをとっても完璧。正月から笑いが止まらない。
ローストはわさび醤油・カラシ醤油・生姜醤油でいただく。全く違う味わいだ。
アイリッシュシチューのルーは別瓶でも用意されて、たっぷりかけていただく。とてつもなくうまい!
サンバルソースの大人の味はエキゾチックだ。信じられないくらい美味い!
つみれは薬味タップリで、蕎麦でよし。雑煮でよし。鍋でよし。焼いてよし。で最高に旨い!
カミさんを筆頭に家族全員、親族からも「ウマイ!」は、かなり嬉しい。
自分が料理したわけじゃないけれど、獲物を獲るオスとして心の奥から原始的な悦びが湧き上がる。
狩猟は人生を間違いなく豊かにしてくれる。そして大いなる趣味人(鹿肉料理研究家)との出会いは狩猟に更なる深みを与えてくれた。(KAZUKIありがとー!深謝)
新しい生き方の発見や出会いがある。そこの貴方!始めてみないか?
平成二十八年 あけましておめでとうございます。
猟友各位におかれましては年始を猟野で迎えられた方も少なくなかったであろうと拝察します。猟果はいかがだったでしょうか。
さて、部会としてなによりと考えますは今猟期が「無事故・無違反」で推移し新しい年がむかえられた事。何物にも代えられないよろこばしいことと思っております。
新しい歳が明けました。猟期はまだまだ続きます。各位の豊猟と安全、そして無事故を心から願い有意義な一年でありますことを祈念します。
本年もどうかよろしくお願い申し上げます。
白石厚別部会 役員一同
政治や経済の話ではない。
夜が明るくなったなあ~だ。
ここ最近は夕間詰めでの出会いが増えた。そして牡ばかり。おかげで下山も帰宅もずいぶん遅くなっている。
獲物に恵まれることはありがたい。ただ、夕間詰めでの牡の回収は車に戻ると毎度真っ暗だ。山での日没は街場の倍くらい早いように感じる。そしてその暗さも100倍くらい濃いように思う。森の中は星明りが届かず、漆黒の闇だ。
そんな猟場の闇から街場に出ると、いや~明るいなあ~と実感する。眩しいほどだ。
子供の時分は田舎暮らしで街灯が少なかった。その分、星が多かった。天の川なんか見られていた。札幌に住んでずいぶん経つが星を見ることが無くなった。その代り大通りのホワイトイルミネーションだ。ススキノも相変わらず目がくらむほどのネオンだ。(口悪い友人は言う。眩むのはネオンにじゃねえだろう~!?)
猟場では自然の暗さが圧倒的だ。漆黒の闇、原始の闇を体感できる。今となってはなかなかに贅沢な体験かと思う。たまにはいかがかな?
(あくる平成28年。「街場の闇」も「社会の闇」も願い下げだ。よい年になることを願いたい。)
ロシア極東だ。
12月の初旬だというのに湖はすでに結氷していた。
氷は見るからに薄そうだったが、そこはそれロシア人だ。多くの家族連れや友人同士が氷上に広がり釣りを楽しんでいた。12月はチカ釣りだ。結構な漁果の様だ。
週末の楽しみであり、中にはビジネスとしての俄か漁師も現れて市場で売ったりなんかしている。
この釣りも1月になると湖ではなく海になる。対象魚種も流氷上ではキュウリ魚釣りだ。
20年前、天候急変から流氷上で大量遭難があった。猛吹雪のホワイトアウトによるものだ。
10年前には釣り人数百人乗せたまま流氷が大きく沖合に移動し国家非常事態省の救難ヘリが出動。ピストン輸送で全員を回収するなんていうこともあった。
そして今回の出張中も新聞にやっぱりの記事が出ていた。「●▲✕湖。チカ釣りで氷上乗り入れ、車3台水没。回収不能。乗員は皆無事。」・・・やってくれるぜロシア人!だ。感服つかまつる。
だけど、今年も何事もなかったかのようにチカ釣りもキュウリ魚釣りもシーズン終了まで続く。
・・・日本だったらどうだろう・・・すぐに釣り禁止、立ち入り禁止、道路封鎖だろうと思う。
ロシアは違う。「気を付けて行け!なんかあったら言え!めんどくさいけど助けに行ってやる。」だ。 つくづく大人の国だなと思う。
北海道は猟場の道有林がほとんどゲートで封鎖されている。決まってあるのが「この先、危険につき立ち入り禁止。」だ。ま~行政も幼稚だ。だけどその幼稚さを生み出しているのも日本国民だ。山の中で「落石だ落木だ。怪我した!責任者出てこい。」こんな幼稚な国民だものマスコミも行政もそのレベルにならざるを得ない・・・。
「ケガと弁当は自分持ち!」の大原則が壊れて久しい・・残念でならない。
先に射獲したエゾシカをいつものBarに届けた。
牝半身、牡半身で1頭分だ。店主用とシカ肉料理人ノリちゃん用で十分な量と思う。
枝肉で納めた。
届けた翌日、顔を出したら早速精肉加工が始まっていた・・・。
そしてそこでしばらくぶりに会ったのが鹿肉精肉で過去登場したお客さんのWAKAだった。
「マスターから電話があって、バラシがあるからすぐ来い!で、仕事帰りに来ました~。」だ。
枝とはいっても結構な量だ。足4本・ロース2本・内ヒレ2本・首肉・レバ・ハツ・・・
除骨だけでなく、筋引き整形、部位ごとにパッキングだ。重労働だ。
自分はロックを飲みながら見ていた・・・。(生産者の出番ではない!フフフ。)
それにしても手際がイイ。大胆にカットをし筋引きも手早く緻密だ。流れるような包丁さばきに「いや~いい娘だ!」「北海道の娘っこはこれじゃなきゃ!」と勝手に思ってた。
(WAKAは、昼間働くフツーの堅気の娘だ。肉屋でも料理人でもない。ヤルもんだ。)
この日は精肉が終わるまで客が来なかった。…ホッとした。もし来店があればお客さんドン引きだっただろうなあと思う。大量の生肉がカウンターの上で山盛りだった。
鹿肉料理人ノリちゃん用は、あえて枝のままで渡すとのことだ。「除骨・筋引きからやらせる。」との店主の配慮!?からだ。
この後、年内は仕事で出猟が難しい。とりあえず店主用、ノリちゃん用で年内に納められたので良かった。
WAKAに、そしてノリちゃん。鹿肉がどんどん市民権を得ていくような感じがして楽しい。
雪だ~。煮込みだ!お湯割りだー!
と、いう事で煮込み二種。首肉だ。かなり美味い。
食感が絶妙だ。他の部位とは全く違う首肉だけの特色と言っていいだろう。プルンとしてプチンだ。これはかなり説明が難しい。機会があれば試していただきたい。
量が取れる部位ではないし、きれいに取ってくるのも手間がかかる。だけどその分うまい!
味噌仕立てと出汁仕立て。
・煮込み味噌仕立てには、バーボンアーリータイムス。酒を予め温めてから五分五分のお湯割り。
・煮込み出汁仕立ては芋焼酎さつま美人だ。伝統と格式に則り四分六のお湯割りだ。
あったまるう~~!
猟に出る!鹿獲る!獲物で一杯! 幸せだ・・・。
今年は新たな料理人も加わった。そしてもうブツは納めた。ノリちゃん専用品だ。鹿肉でおもしろい冬になりそうだ。
(猟、初めてみないか? 簡単だ。銃砲店に行けばOK ! 全部教えてくれる。)
写真左 うれしいピン子
写真中 こんな斜面を下っていく。笹が低くてあまり隠れるところが無い
写真右 落ち葉ぎっしりの林道。猟果があると楽に感じる。
==========================
そう簡単に丸一日用事が無い日は無い。「それじゃぁ、朝だけ捕りにいくか」ということで、深夜に車を走らせて暗い内から歩き出す。「9時半には車に戻って走り出さないと用事に間に合わない」という焦りもあるが、このスポーツに焦りは禁物だし、いい結果にはならないのは数少ない猟の中でも明白だ。
この日は初めての猟場に入った。国有林内の林道を上がって、山の上から町有林に下り、上から平地に居る鹿を狙う算段だ。暗い中、ゆっくりと尾根伝いに山を下ると薄暗い中に草地が見えてくる。そしてそれなりの数の鹿がウロウロしているではないか!!幸い風があるので音が気にならないが慌てず辛抱して150m位までを目標に少しずつ近づく。スマホのアプリで確認した当該地の日の出時間は6:25、撃ち易そうな場所に入ったのが6:20だった。しかし、なんとなく気がついているメスがいる。あまり良い雰囲気ではない。いい大人が鹿と「だるまさんが転んだ」をやっている気分だ。
夜明け時間となりゆっくりと銃を構えたつもりだったが、メスの何頭かに走られてしまった。やはり鈍感なのはオス、全然動かないのだ。頭を上げていたオスに一発放った。首を狙ったものの、首の付け根の前辺りに当たった(ようだ)。バタバタしながら結構走られ、背の高い草地に入られた。「もんどり打っていたから、すぐにくたばるだろ。大丈夫だろ。」と見込んで次に狙いを定める。今日は車が近いので頑張る。そして5頭程でどこから撃たれたのか分からず、あたふたしている群れの一頭を狙った。こいつはちょっと距離が近かったので頭を狙って撃ったところ、飛び跳ねて即倒だ。
時間にして夜明けから2分も経たずの出来事だったが、ものすごく長く感じた。
山を降りて2番目に仕留めた獲物を確認すると、メスだと思っていたものが一本角のピン子だった。弾は右後頭部から入り左目に抜けていた。背の高い草地なので、目印としてイタドリの高いヤツに猟友会の帽子を目印に付けて一頭目を探す。
探す、探す、探す・・・・・・・当たって走ってもんどり打った様な跡までは見つける事ができたのだが・・・・・・・血痕もそれほど多くなく、チビッとかすっただけだったか???結局見つけられず仕舞いで一頭だけを持ち帰る。しばらくしてから「鳥山ができていないかな??」と思い、山の高いところから見渡したがそれもなし。結局は致命傷にならず半矢にしてしまったようだ。まずい、、、半矢量産しそうだ。。。。結局は捕る気があってもまだ腕が追いついていない。銃はいい物を持っているのだから、、、、がんばろ。(岳人ハンター)
==========================
管理人:岳人ハンターさん。ヘッドショットお見事!そして寸暇を惜しんでの出猟お疲れ様。開幕戦先発・完投・完封。そして二桁勝利みたいな感じだね。頼もしいです。