狩猟に欠かすことの出来無い=銃=。結構奥が深い世界だ。
鴨猟や山鳥(蝦夷雷鳥)、ヒヨドリなどの鳥猟にはエアライフルか散弾銃。蝦夷鹿、羆などの大物猟にはスラッグかライフル銃。
そしてそこに数多くの弾種とハンターの好みが入り交じる。ここでは会員の愛銃を紹介し、そのこだわりについて一言と、インプレッションを掲載していきたい。
タイトルか写真をぜひクリックしていただきたい。
北海道の猟場は結構広い。それ故いろいろな猟法がある。
車を使った流し猟、人数を揃えてのセコ猟や巻き猟。気合いと根性の単独潜行猟。
いずれにしても猟場は冬の山や原野、渓谷である。
ここではそんな猟場に臨むハンターの出で立ちや持ち物などについて紹介したい。
自作や流用、100円ショップなんかも出てくると思う。
【 北海道(ハンター目線)物産展 】
家庭円満・家内安全に「猟の帰りにはなんか買って帰ろう!」
出向いた猟野や通りすがりの町々には隠された逸品が結構ある・・猟の帰りには出向いた地元でなんか買おう!カミさんも家族も絶対喜んでくれる。そしてそれは「来週も出かけるんでしょう~♪」「気を付けてね~♪♪」となり、笑顔で送り出してくれる。
(弾代2、3発分くらいで、猟が家庭円満の秘訣となる。深謀遠慮だ!フフフ)
亭主は鹿獲って上機嫌!家族もうまいモンで上機嫌!家庭円満である。
=ハンター目線で、予算も弾代1発~3発分くらいを目安に紹介していきたい。=
ジビエとは、狩猟によって、食材として捕獲された野生の鳥獣である。主にフランス料理での用語。本来はハンターが捕獲した完全に野生のものを指すが、供給が安定しない、また入手困難で高価になってしまうといった理由で、飼育してから一定期間野に放ったり、また生きたまま捕獲して餌付けしたものもドゥミ・ソバージュと呼び、ジビエとして流通している。
ジビエのハンティングには、大変気を遣う。銃弾によって可食部分が大きく損傷してしまったり、また内臓が飛び散って味が悪くなってしまってはいけない。また仕止めた後も、血抜きや解体といった処理を適切に行う必要がある。 通常は獲ってすぐに食べるのではなく、数日をかけて熟成させてから調理する。
野生の鳥獣は冬に備えて体に栄養を蓄えるため、秋がジビエの旬となる。これはジビエの胃の内容物を調べることでよくわかる。冬季にはジビエの餌となる果実などが減少するため、年越し頃から一般に肉質は低下する。古くから狩猟によって食料を得てきたヨーロッパの人々にとっては、身近であると同時に無くてはならない食材である。(出典wikipedia)
【 エゾシカ肉解説 ・ 北海道エゾシカ対策室発行(PDF) 】
■ ジビエ料理店のメニュー、店の紹介
【秘密のお店】・BAR TRASH (バー トラッシュ) (BAR TRASHが平成29年12月30日で閉店しました。)
ススキノのバーである。うまい酒を飲ませる店である。居酒屋、料理屋、レストランのいずれでもない。
しかしながら、ここの店主(オーナー)がスゴイ!鹿肉を扱わせたらミシュラン裸足である。非凡な才能に恵まれている。
店のメニューには載せていないが鹿肉で素晴らしい一皿を創り上げる。
→ アルバム 鹿肉料理メモリアル [ 1 ] [ 2 ]
小さなレストランだが、ご夫婦での営業がとてもよい雰囲気だ!!(お一人様でも大丈夫。カウンター席がある。)
札幌市中央区南3条西8丁目7 大洋ビル2F TEL/FAX:011-206-9348
営業:17:00~24:00(火曜日定休)
肉を扱わせたら、その世界のメダリストであること間違いない。フレンチ・シャルキュトリー・ジビエ・ワイン・・・。自分はフレンチとワインの楽しさを彼から学んだ。
それまで「フレンチ」=「見栄っ張りのいいカッコしー。」の全く根拠のない考えの田舎モンだった。シェフの料理をいただき完全に変わった。ジビエ・肉・シャルキュトリーがフレンチであること。なるほど!と得心がいった。(いい歳になって、やっと気づいた・・・。) 「ゴーシェ」オーナーシェフによるフレンチだ。気合も覚悟も一層反映された素晴らしい料理が味わえる。20年のキャリア(H27現在)とフランス修行。バスクでの肉屋修行が一皿に込められている。
自分は、料理の素晴らしさを文書や写真で伝える技術をもっていない。是非一度訪れてもらいたい。
札幌市北区北24条西4丁目 岩崎ビル1F TEL:011-728-4550
営業:日曜日を除く毎日18:00~02:00 (定休日:日)
ジビエがもちろんイイ。(養鹿、栽培モンじゃないぞ!)
・ジュジュ焼き (鹿肉のバラ、ネックなどを漬け込んでジンギスカン風)
・キトピロ醤油漬け(もちろん天然モンだ!キトピロ餃子もある。)
・鹿肉ステーキ (味噌・赤ワイン・みりん・特製スパイスを塗って冷凍。ミディアムに焼き上げて、漬け込みベースダレに更なる秘技を込め炒め、ソースとしてトッピング。)
近頃流行の大型チェーン居酒屋ではない。
正統派居酒屋である。店は小さいが店主との距離感がいい。時間が緩く流れそして客同士が直ぐ仲良くなる。旨い酒を飲ませる!酒肴がイイ!安い。
ファミレス居酒屋とは完全に一線を画す昔ながらの居酒屋である。ガキンチョがいない。静かに酒が飲める。客筋もイイ。当然楽しい。
ハンターに理解があり、ジビエに理解があり、そして喰わせる!
北25条!ハンターなら一度は出向く価値があると思う。
■ ジビエ取扱・精肉・加工・販売店
【加工・加工品販売】
・白楊舎(http://www.shm-hakuyosha.co.jp/)
【料金表(PDF)・申込み書(PDF)】
※申込み書は本来2編成のカーボン用紙のため「控え」はスマホなどで保存のこと。
・チャーリーハウス(http://www.charlyhouse.com/)(旧社名:(有)住田商会→新:南富フーズ㈱)
【精肉・加工品販売】
・エゾシカ食肉事業協同組合
(http://www.yezodeer.jp/category/item/)
・コープさっぽろ(「エゾシカ肉取扱い開始」について:PDF(625KB)) ⇒ 2013年10月19日 北海道新聞記事(PDF)
本ホームページにアクセスされた方であれば、多分楽しんでいただけると思う。いくつかを紹介したい。
■ ノンフィクション系
- 「羆撃ち(KUMAUCHI)」:久保俊治著
北海道にも本物が居たことに驚きと感動だ。しかもアメリカのプロハンティングの世界で通用し高い評価を得ていることも道産子としてなんかうれしい。
1970年代が開けたばかりの時に、大学卒業と同時に就職がいきなり「猟師」とはこれもまた驚き。しかも独立開業、自営、今も現役。腹も肝も据わっている漢だ。「就職無い~。」とか言っている今の若い衆に読んでもらいたい一冊と思う。 - 「デルス ウザーラ」:アルセーニエフ著
上下巻と、絵本に写真集。ご存じアルセーニエフの名著である。黒沢映画にもなった。 ロシア極東沿海州での探検記である。絵本はパブリーシンの手によるものだ。シホテアリン山域の自然がとてもよく描かれている。
写真集はアルセーニエフがデルスと共に探検をしたときのカットが数多く収蔵されている。 - 「越後三面山人記」(えちごみおもてやまんどき)=マタギの自然観に習う=
「マタギ」=森と狩人の記録=
「マタギを追う旅」=ブナ林の狩りと生活=
:田口洋美著日本の狩人について語られている。聞き書きの手法によってお国言葉そのままが載せられていて臨場感と温かみ、生活感が伝わってくる。生業としての猟を知り、理解するのに大変有用な三作と思う。
街場の鉄砲撃ち、ハンターとは全く別次元の「狩人」の自然観・世界観に触れることができる。 - 「羆吼ゆる山」「秘境釣行記」「アラシ」:今野保著70年~80年前の北海道深山3部作である。炭焼きの傍ら犬と共に狩猟に、釣りにと山奥での生活がダイナミックに描かれている。いずれもノンフィクションである。「羆吼ゆる山」ではアイヌの猟師清水沢造がまるでデルスウザーラのように活躍する。
- 「熱きアラスカ魂」:シドニー・ハンチントン著アラスカ最後のフロンティア・インディアンが大自然の中で得た波乱に満ちた生涯を語ったノンフィクション。狩猟や自給自足。大地からじかに恵みを得る暮らしなど興味深い。
- 「第十四世マタギ(松橋時幸一代記)」:甲斐崎敬著狩猟の本格派「秋田比立内マタギ」の一代記である。いわゆる「ハンター」とは一線を画す本場モンの狩猟者集団についての内容であり、主人公の個としての存在と生き方も大変魅力的だ。「松橋旅館」一度は泊まってみたいものだ。
- 「熊撃ち」:吉村昭著昭和45年から46年にかけて総合雑誌の短編として「熊撃ち猟師」を主人公とするノンフィクション7編が発表された。その後昭和54年に単行本にまとめられ昭和60年に文庫本となった。
収録されている7編のうち6編は北海道の熊撃ちが主人公であり全て実話だ。昭和30年代から40年代頃の熊撃ちの様子が詳しい。
■ 技術系
- 「狩猟教書」:久保俊治著
日本は総じてこの手の著作が極めて少ない。
今回、生粋の道産子であり北海道をフィールドにする本格派の現役狩人が50年を超える経験から北の地の猟について著わしてくれた。マニュアル本やハウツー本ではない。「思想」が随所に感じられる。320Pの大作だが写真やイラストが多く読みやすい。ぜひ手に取られることを勧めたい。
amazonでも買える。2,800円+税だ。(・・こんな時代だ、できれば本屋での購入を検討されたい。) - 「田園生活の教科書」:斉藤令介著これから狩猟や釣り等始められる方にはおすすめ。
- 「サバイバル登山入門」:服部文祥著タイトルに登山入門となっているが、獲る・食べるが中心で、その為の技術や装備、考え方などが網羅されており狩猟について多くの紙面が割かれている。 装備も「出来るだけ少なく。」をコンセプトにしているので主に冬山での活動となる北海道ハンターにはヒントが多いと思う。画像やイラストが多く理解しやすい。
- 「銃の基礎知識」:全米ライフル協会監修銃や装弾、実包について実験、検証を踏まえ実に科学的に解説している。歴史等も「なるほど」とおもしろさも満載。
- 「シェルパ斉藤のワンバーナー簡単クッキング」:斉藤政喜こんないい加減な料理があって良いのかと思うほどに超簡単便利。読むだけでも面白いが、実際に作ってもまた面白い。
本書2004年の発行だが10年を経て2014年、続編が出た。こちらも実に楽しい。更なる進化形となっている。山泊まりが楽しくなる一書だ。 - 「うまいぞ!シカ肉」:農文協いろんな分野の専門家が集まって共著だ。
たいへん分かりやすく、簡単、便利の内容だ。全体的に「こうしたらいいよ~」、「なぜなら~」、「こうなるよ~」となっている。とっつきやすい構成であり写真も多く解説も親切。惜しむらくは、中が白黒だ!カラー化が望まれる。初心者にもベテランにも、支持される一冊と信じる。
「いけるね!シカ肉 おいしいレシピ60」:農文協待望の続編だ。しかも全編カラー。やっぱ料理の写真はカラーじゃなきゃね。前作に引き続き実に丁寧な解説で著者の誠実さがにじみ出ている。秀作である!ハンターなら是非揃えるべき2冊と思う。 - 「ダブルオーバック」:稲見一良著ウインチェスターM12を主人公に四話のオムニバス。
「ダブルオーバック」全四話のオムニバスから第二話「斧」を原作として劇画化された漫画だ。昭和62年北海道出身の漫画家本庄敬氏の手により少年サンデーにて連載された。そして各4巻の表紙裏表紙の水彩画は素晴らしい絵画となっている。
- 「月刊ナイフマガジン」十勝音更のベテランハンター、中條高明(ちゅうじょう たかあき)氏が毎号「ハンティングパーフェクション」なるコラムを執筆している。毎回実猟の世界を丁寧に紹介し、臨場感溢れる筆致は気温や匂いまで伝わってくるようだ。
(ナイフに関する専門書だ。結構奥が深く、日頃安物を使っている自分にとっては高嶺の花の印象だが「良い物」を選ぶ目の訓練や知識の習得にはイイ雑誌と思う。公告ページには手ごろな価格で良さげな商品が紹介されている。)
※大変残念ながら、平成26年12月に休刊となってしまった。バックナンバーは取り寄せ可能だ。